仮の「自分の意見」を作ってみる練習

これを解決する方法ですが、意見を求められなくても「自分ならどう考えるか」を考えておくのが一番だと思っています。自分の意見のシュミレーションを普段からしておくということですね。誰かの話を聞くにしても、「自分に話が振られたらこう答えよう」と考えながら聞く。これだけでだいぶ違ってくるはずです。

それでも「自分の意見がよくわからない」という人もいるかもしれません。もともとの性質として、思考を言語化するのが得意な人間と、そうじゃない人間がいます。だから、よくわからなくても特に劣等感を抱く必要はありません。そんな人のために、自分の意見を決める方法についてお伝えしましょう。

ステップ1 仮の「自分の意見」を作る

「自分の意見かどうかはわからないけれど、聞かれたらこういうことにしておこう」という程度でもいいので、「仮の自分の意見」を設定してみてください。たいてい議論というのは、「AかBか」「賛成か反対か」というように二者択一です。自分のスタンスを決めておく。わからなければ、適当でもいいんです。

ステップ2 「自分の意見」の理由を考える

自分のスタンスが決まったら、その理由について考えてみてください。これも何でもいいのです。そうすると「○○なので、××だと思う」という立派な意見が出来上がります。

ステップ3 仮の「自分の意見」を吟味する

仮の自分の意見ができたら、それでいいかよく考えてみてください。自分の意見を作る過程で、「とりあえずこんな意見になったけど、何か違うな」と感じることがあります。

そうしたら、逆の意見を作ってみてください。そしてしっくり来るほうを、自分の意見として採用してください。混乱しそうであれば、仮の「自分の意見」をそのまま採用してください。

この過程を繰り返すことで、だんだんと自分の思考が言語化しやすくなると思います。自分の意見がわからない時は、「まず、こういう意見にしておこう」と出口から決めてしまうのです。