少ない時間で大きな成果を出す人が「やらないこと」

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第4位は『要領よく成果を出す人は、「これ」しかやらない』でした。

塚本亮『要領よく成果を出す人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)

あなたのまわりにもきっと、「要領よく成果を出す人」が一人はいることでしょう。そんな人たちの秘密を知り、自分も彼らの仲間入りをしたいなら、本書が役に立つはずです。

今日から実践したいのは、仕事に取りかかる前、「リサイクル(再利用)できる資源はないか?」と考えるクセをつけること。例えば、定例会の資料をゼロから作る必要はありません。過去の資料を再利用して、時間とエネルギーを節約しましょう。

ポイントは「本当にそれをしなければ、この仕事は成立しないのか?」と自問すること。しなくても成立するような仕事なら、思い切ってやめて、空いた時間をもっと大切な仕事に使うべきです。

35の項にわたって「要領よく成果を出す人」の考え方や仕事術が明かされる本書。少ない時間で大きな成果を出したいなら、読んでおいて損はない一冊です。

つんく♂さんが教える「天才じゃない人間がヒットを生むコツ」

第8位の『凡人が天才に勝つ方法』にもご注目ください。

つんく♂『凡人が天才に勝つ方法』(東洋経済新報社)

著者のつんく♂さんはシャ乱Qとして4曲のミリオンセラーを記録したのみならず、モーニング娘。のプロデューサーとしても活躍してきました。まさに誰もが認める「天才」だといえるでしょう。

ですがつんく♂さんは、本書で「僕は『天才』ではありません」と語っています。その上で、いかに自分自身やプロデュースする人材の才能を見つけて伸ばしてきたか、成功する人は何が違うのかについて、惜しみなく明かしています。

つんく♂さんによると、「天才じゃない人間がヒットを生むコツ」として、以下のようなものが挙げられます。

・とにかく「数」をこなす:数をこなすうちにヒットが出やすくなるだけでなく、そのヒットの理由を分析して打率を上げられる
・「好き」をデータ化する:「好き」をデータ化して蓄積し、そこに自分なりのアイデアをプラスすれば、オリジナリティあるアウトプットができる
・浮いている自分を「おいしい」と思う:違和感を活かすことで、自分だけのポジションが見つかるとともに、チームの魅力アップに寄与できる

後藤真希さんや松浦亜弥さんをはじめ、誰もが知るアイドルたちが成功した理由をつんく♂さん目線で分析している箇所も、本書の読みどころでしょう。天才を追い越して成功をつかみ取りたいなら、ぜひ手に取ってみてください。