テフロンを長持ちさせるには「中火まで」で使うこと

フッ素加工フライパンでポピュラーなのは、テフロンだ。摩擦が起きにくく耐熱性や耐腐食性にも優れるなど、扱いやすい性質を持つ。フライパンの等級も明確で、「商品についた表示で星の数が多いものほど耐久性がよくなります」と飯田社長。テフロン加工以外のフッ素加工は、皿部分が分厚いものほど耐久性が高い。

撮影=プレジデントオンライン編集部
テフロン加工のフライパンは星の数で耐久性がわかる

フッ素加工フライパンの魅力は、中の金属がアルミの場合が多く軽いこと。3年程度で買い替えが必要になる。しかし、同店の顧客には5年以上持たせている人もいる。長持ちさせるには、「今のコンロは火力が強い傾向があるので、中火までで使うのをおすすめします。『油を使わなくてもOK』と謳う製品もありますが、劣化が速くなるので油は引いたほうがよいです」、と飯田社長は解説する。

最大の魅力はくっつきにくさ。素材を入れてから加熱する調理法、コールドスタートも可能。くっつくのが怖い、油跳ねが怖い、という人こそ、「料理しやすい、洗いやすい、失敗しにくいフッ素加工フライパンをおすすめします」と飯田社長は話す。

ただし、乱暴に扱うと加工がはがれやすくなる。洗う際は、冷ましてからスポンジを使い、こびりついた汚れは中性洗剤で洗い落とそう。

鉄のフライパンは80年使う人もいる

セラミック加工は、より滑りが良いがフッ素加工より寿命が短い。飯田社長は「しかし研究がどんどん進むはずなので、今後は改善されていくと思います」と言う。

金属製については、売れるほとんどが鉄製だ。その他、アルミ、ステンレス、チタン、鋳物、銅がある。鉄製の魅力は、「熱伝導性が良くないので、温度がゆっくり上昇する点が魅力です。それは、熱を安定して食材に伝え、蓄熱性も高いことでもあり、ハンバーグやステーキを焼くのに向いています」。

一生ものという言い方もする。「穴が空くまで使えます。家庭で鉄のフライパンに穴を開けるのは相当大変ですよ。お客様の中に、50年ぐらい使っている、おばあちゃんの代から80年使っているという方もいます。50年、60年使うと、金属劣化を起こして底がうねりますが、ガスコンロでなら使い続けることができますよ」と話す飯田社長。