書類に直接メモを書きこまない
ひとつ目の「使う」は、私の場合は「1週間以内」にその書類を見ながら上司への報告メールを打ったり、自分の仕事の参考資料とするものをさす。「使う」というより「すぐ使う」に近いだろう。「すぐ」が1週間なのか、ひと月なのかは、人それぞれ仕事の内容にもよる。自分なりのルールを決めておけばいいだろう。
「使う」を少なくするコツをひとつ伝授しよう。それは会議や打合せで配られた書類に直接メモを書かないことだ。配布された書類は電子データで再びもらえばいいが、そこで自分が書いたメモを無くすと困るかもしれないという心理が働く。
できるだけノートかパソコンでメモを取るようにして書類には書かないようにする。どうしても書類にメモを書いてしまった場合は、その部分だけスマホで写真を撮っておく。そうすると「使う」という選択をしなくて済む書類が増えるだろう。
2つ目の「使わない」書類は説明不要だろう。これはもちろん即シュレッダーかごみ箱行きにしてほしい。
問題は3つ目の「使うかわからない」書類だ。私は、これを入れるために「一時保管場所」という名の大きめの箱を用意しておき、特に整理することもなく放り込むようにしている。
迷ったら「一時保管場所」に放り込めばいい
このときのポイントは、書類の目立つところに「日付」を書いておくことだ。ここには、パソコンのデスクトップ上にある「ごみ箱」と同じような感覚で入れる。「たぶんいらないけれど、まだ削除はしない」といったところだ。これなら、まだ捨てるわけではないので、迷いなく書類を入れられる。
この「一時保管場所」には2カ月ほど入れておく。すると、底のほうには「もう捨ててもいい」書類が溜まっていく。そうなれば迷わずシュレッダー行きだ。この「一時」が2カ月なのか、半年なのかも人それぞれだろう。
仮に、その中に入れた書類のどれかが急に必要になったとする。その場合は、渡されたであろう日を手帳などで確認してから、「一時保管場所」の中から探すといい。あらかじめ書類の目立つところに日付さえ書いておけば、上から順に新しい日付になっている箱の中を探すのはそんなに大変ではないだろう。
服を片づけるときの「3軍」、書類を片づけるときの「使うかわからない」に入るものは、いずれも「将来もしかしたら使うかもしれない」という心理によって“すぐには”捨てられないことがほとんどだ。
それなら、まず「一時保管場所」に放り込んでおき、捨てる前の助走レーンを作る。そしてあらかじめ定めた期限が来たら、いよいよ捨てるのだ。これなら不安な気持ちを持つことなく捨てやすくなるだろう。