小林鷹之氏の「統一教会と密接な関係」疑惑

一方、私がもっとも警戒していた議員が、最初に出馬会見を開いた「コバホーク」こと小林鷹之・前経済安全保障相だ。

地元の千葉県において、統一教会のある地区幹部が懐に入り込んでいるという疑惑があったからだ。

小林氏はこの教団関係者からの依頼で2021年7月に千葉県八千代市で統一教会系のプロジェクトである「ピースロード」イベントに来賓参加し挨拶している。

2022年8月にはその内容を問題視する報道が出ている。イベントに参加していた人からの情報によるとこう発言していたというのだ。

「自民党は公明党と自公連立政権だから、こんなことを言ったら怒られますけど、公明党さんが勉強されている教えより、皆さんの勉強されている教えの方が上ですよ。自民党の国会議員として真の家庭運動を推進できるように皆さんと一緒に頑張ります」

小林氏は発言を否定

もし仮にこの発言が事実だとすると統一教会の教義を知った上で、公明党の支持母体である創価学会よりも「教えが上」と発言していたことになる。

私が小林氏の総裁選出馬報道に際し、当該発言についてXにポストしたところ200万インプレッションを超える反響があった。

8月19日、私は衆議院議員会館で開かれた小林氏の出馬会見を取材した。会見参加申し込みをしていなかったので、会館入り口で小林議員の事務所に電話し許可を得た。

私のように統一教会との関係をただす記者も排除しなかったことは評価できる。

写真=iStock.com/takasuu
小林氏はピースロードにおける発言内容を否定(※写真はイメージです)

会見が始まる直前、推薦人となった小林氏を支援する国会議員約20人が集まったが、安倍派の若手議員が中心だった。

質疑応答ではアークタイムズの尾形聡彦氏が先述した私のポストを引いて、事実関係を確認した。すると小林氏は「今日、鈴木エイトさん後ろにいらっしゃいますけど、私も拝見させていただきました」と内容を把握しているとした上で、ピースロードにおける発言内容を否定した。