「見る」と「聞く」は違う脳を使っている

まず、「読む」と「聞く」の比較です。

言うまでもなく、「読む」は目から、「聞く」は耳から、言語情報をインプットしていきます。

そのように情報を取り込む体の部位が違うのと呼応して、私たちが見ているときと聞いているときとで、脳は違う部分を使っています(※1)

「読むのが得意な人」は聞くのも得意

図表1のグレーの部分が「読む」で、斜線の部分が「聞く」で活性化する部分です。それぞれのインプットで活性化されている脳の部位が違うのが表されています。

そうした違いと同時に、「読む」と「聞く」の両方のインプットで共通して活性化している脳の部位があることもわかります。図表1の黒い部分です。

特に四角い枠で囲まれている箇所は「ブローカ」と呼ばれる言語認識に関する脳の部位を含み、「読む」「聞く」と、言語情報が入ってくる経路が違っても、言語認識のメカニズムは共通していることがわかります。

これは、インプットの実践において重要な情報です。

読むのが得意な人は聞くのも得意、その逆もまたしかりです。なぜなら、「読む」も「聞く」も、共通の言語認識の部位を使うので、その部位が発達していれば、どちらのインプットでも効率が良くなるからです。