金利引き上げに意欲的なソニー銀行
ソニー銀行は富裕層だけではなく、資産形成世代のサラリーマンの利用を見据えたサービスを提供しています。住宅ローンに力を入れ、積立定期も高金利で利用できますし、外貨預金や投資信託の積立も可能です。月末の資産残高等に応じてステータスが決定する「優遇プログラムClub S」があり、資産が増えるにしたがってステージが上がっていくように設定されています。
大和ネクスト銀行同様、ソニー銀行も自前のATMは持っていませんが、提携先の銀行やコンビニのATMを利用します。入金は何度でも、出金は月4回まで無料(5回目以降110円)です。
Sony Bank WALLET(Visaデビット付きキャッシュカード)を使って国内で買い物をすると、毎月キャッシュバックが受けられます。デビットというのは、買い物と同時に支払代金が普通預金口座から引き落とされる機能です。Club Sのステータスに応じて0.5~2.0%まで還元率がアップします。
普通預金金利をいち早く0.15%に引き上げましたし、定期預金金利も順次見直す模様です。給与受取口座に指定して日常の出し入れに利用しつつ、じっくりと資産形成に取り組むのもよいかもしれません。
また、海外ATMを使って自分の外貨預金口座から現地通貨を引き出せ、外貨預金の残高が足りない場合は、円の普通預金から自動的に不足分をチャージしますので、海外旅行や海外出張の機会が多い人にとっては便利なサービスです。
セブン銀行とローソン銀行は手数料が稼ぎ頭
流通系のイオン銀行、セブン銀行、ローソン銀行は自行のATMを持っており、それぞれの店舗や駅などに設置されています(図表2)。
イオン銀行は終日手数料無料で入出金できますが、セブン銀行とローソン銀行は時間帯によって有料となります。ローソン銀行が他行ATMを利用できない一方、イオン銀行とセブン銀行は提携先のATMを利用することができます。ただし、利用条件は提携先によって異なります。
イオン、セブン、ローソンの各行とも、他行のキャッシュカードを使って入出金することが可能です。キャッシュレス決済の増加等に伴い、既存の銀行がATMの設置台数を減らしていることから、コンビニATMを利用する人が増えています。特にセブン銀行とローソン銀行の本業収益は手数料収入が中心となっています(※1)。
(※1)「インターネット銀行等の動向-効率的な収益・コスト構造と埋込型金融の収益化-」信金中金月報 2024.2より