アクティブ型とインデックス型、どちらがいいか
ここまでいろいろなタイプの投資信託について説明してきましたが、もう1つとても大切な分類があります。
それは運用のスタイルによって分類するもので、「アクティブ型」と「インデックス型」の2種類になります。ちなみにインデックスとは、マーケット全体の方向性を示す株価指数のことで、日本だと日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)、海外だと米国のNYダウやS&P500、MSCIコクサイなどが有名です。
国内外の株式型、国内外の債券型など資産クラスの別に関係なく、大半の投資信託にアクティブ型とインデックス型がありますが、債券のインデックス型は、ややマイナーで、インデックス型の投資信託として多くを占めるのは株式型です。
両者の違いを簡単に言うと、アクティブ型はできるだけ高いリターンを目指した尖った運用であり、インデックス型は市場全体の平均的なリターンを目指した運用、となります。
アクティブ型の成績は運用会社や運用担当者の能力に左右される
どちらが良いのかについては、いずれも一長一短なので一概には言えません。
アクティブ型は、平均的なリターンを目指すインデックス型に比べて高いリターンが実現する可能性はあるものの、逆にインデックス型を下回るリターンになることもあります。
アクティブ型は、インデックス型を上回るリターンを実現させるために、運用者が企業リサーチをし、将来性の高い企業のみに投資します。組入銘柄数(ファンドが投資している銘柄)も、たとえば東証株価指数に連動するインデックスファンドなら、東証プライム市場に上場されている全銘柄(1841銘柄)に投資したのと同じようなポートフォリオで運用しますが、日本株のアクティブ型運用だと、なかには30銘柄程度にしか投資しないファンドもあります。
組入銘柄数が少なくなればなるほど、高い精度で銘柄を厳選しなければなりません。その精度が下がると、インデックス以下のリターンしか得られなくなるのです。
つまりアクティブ型の場合、運用する投資信託会社、それに属している運用担当者の能力によって、リターンには大きな差が生じます。その中から、良い運用成績が期待できるアクティブ型ファンドを選ぶのは、難易度の高い作業になります。