悩みごとや相談は、ただ聞くだけでいい

「もっとポジティブに考えたら?」
 ↓
「それは辛いよね。そういうことってあるよね」

日常的な愚痴や悪口はできるだけ遠慮したいけれど、相手が落ち込んでいるときや、真剣に悩んでいるときなど、「話を聞いてあげたい」と思うことがあるものです。

そんなときに、よかれと思って途中で「ま、元気出して」と口を挟んだり、「○○するといいよ」と、あれこれアドバイスしたりする人がいますが、悩みごとのほとんどは「ただ聞いてほしい」のです。

「彼氏と別れようと思ってるんだ」なんて話しているとき、言うことがまとまっているわけではなく、自分のことを客観的に見つめながら、頭のなかを整理しています。

そのため自分で「彼のことを信じてあげなきゃね」と気づいたり、結論が出なくても「話したらスッキリした」と気持ちがラクになっていたりするはず。

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寂しさ、悲しみ、怒り、辛さ、苦しみ、不安などネガティブな気持ちを言語化して外に出すことは、心のデトックス。

話を聞いてもらった相手に連帯感を覚えて、心強くなる効果もあります。

「この人に話を聞いてほしい」という人になるには、否定もアドバイスもせず、ただ寄り添って話を聞くことです。

職場、家族、友人……そんな人になるだけで大切にされます。互いに信頼したり、成長したりできて、当然、幸運もやってくるのです。

質問は「過去」→「現在」→「未来」の順で

(過去)「最初からいまの仕事をされていたんですか?」
(現在)「どんなときにやり甲斐を感じますか?」
(未来)「これからどんな活動をされたいですか?」

「相手のことをもっと知りたい」というとき、会話の質が上がる質問の仕方があります。

それは、「過去」から入って「現在」「未来」の時系列で話してもらうことです。

聞き上手とは「話させ上手」。過去の事実は、実際に起こったことなので、だれもがするすると話すことができます。

たとえば、いきなり「これから学んでみたいことは?」と未来の質問をされても答えにくいもの。「大学時代の専攻は?」「英語をどんな方法で学びました?」など過去の質問から入ってみましょう。

「いまも英語を使う機会はありますか?」(現在)、「なにか受けたい試験とかありますか?」(未来)の順で広げていくと、相手は頭を整理しながら話すことができます。

しゃべりやすいうえに「自分に興味をもってくれている」と好感度もアップ。

営業でなにかを提案するときも「これまでどんなものを使っていました?」と過去から入り、「気に入っている点、問題点は?」と現在の状況を聞き、「じゃあ、つぎは○○なんてどうですか?」と未来の提案をする流れがスムーズ。

お客さんにとっては「自分のことを知ったうえで提案してくれている」と説得力を感じるでしょう。

まず過去のことを質問すれば、話に深みと広がりが出てくるのでぜひお試しを。