「枚数が足りない」と保護者からクレームも…
しかも各クラスで配布した際、子どもに配りミスがあると、保護者から「枚数が足りない」とクレームを受けることもあります。
イベント主催側としては、多くの子どもが集まる学校に配ってもらうのは効率的かと思いますが、学校としては仕分けする余裕も、子どもたちに配る余裕も一切ありません。授業時間や朝の会の時間も削られてしまいます。学校でのチラシ配布がなくなれば負担がかなり減るかと思います。
実は数年前、学校の教職員の働き方改革として、文科省からも通達がありました。
※≪関係府省・関係団体の皆様へ≫学校における働き方改革の推進について
※学校における働き方改革について
しかし、いまでも全く変わらずイベントの案内チラシが届いています。
子どもに向き合う貴重な時間が削られている
学校は教育、授業をすることが本道です。イベント案内は学校外で工夫して行ってもらいたいといのが教員としての本音です。「なぜ、朝の時間や授業時間などの貴重な時間を割いてまで、教室で子どもたちに学校外の主催イベントのチラシを配っているのか……」とモヤモヤしながらプリントを配っています。
学校が作成するプリント以外のチラシなどの配布を取りやめることは、教員の日々の業務改善の小さな積み重ねになります。子どもに向き合う時間を少しでも多くすることにつながります。
以上、削減していくべき教員の3つの業務について紹介してきました。しかし、これは氷山の一角です。本来は教員の業務ではないのに、慣例的に教員が負担し続けている業務はほかにもたくさんあります。このような実態を多くの方に知っていただき、「働かせ放題」の現状を一刻も早く改善する方向へ議論が進んでほしいと思います。