水増しした高額賠償金を支払わせることに成功
はじめは御三家の威光で龍馬側の賠償金の要求を無視していましたが、国際法を持ち出され、それを盾に一歩も引かない龍馬に根負けします。
結局、龍馬へ約8万3000両(現在の価値に換算すると約25億~42億円)もの賠償金を支払うことで決着がついたのでした。
賭けに出た龍馬の勝利。しかし、それだけではありませんでした。
このとき龍馬は、「沈んだいろは丸には、これだけの鉄砲や金塊を積んでいた」と細かな明細を提出しましたが、2006年に行なわれたいろは丸の沈没場所の調査では、龍馬が主張した鉄砲や金塊などはいっさい発見されませんでした。
どうやら龍馬さん、被害額をかなり水増ししていたらしい。
この交渉術、ズルイと言えばそれまでです。
しかし、弱小の中小企業が、徳川御三家という大組織を相手にして、その弱みをつくことで手玉に取ったと考えると、むしろ痛快さを感じてしまいます。
短刀より、ピストルより、『萬国公法』
これも坂本龍馬の有名なエピソードです。
自分の長い刀を自慢する旧友に、「そんなものは実戦では役に立たない、だんぜん短刀だぜよ」と龍馬。
次に会ったとき、旧友が短刀を見せると、「これからはピストルの時代ぜよ」と龍馬。
次に会ったとき、旧友がピストルを見せると、龍馬は「武器よりも学問。これからはこれぜよ」と言って法律の本を見せた。
このエピソードは実話ではなく、のちの創作であるというのが通説ですが、このときに龍馬が見せる法律の本というのが、いろは丸事件で効力を発揮した『萬国公法』です。
龍馬がこの本を持っていたことから生まれたエピソードなのかもしれません。
「大人の喧嘩」の武器は「相手が知らないもの」
自転車の無断駐輪をやめさせた貼り紙2選
次の2つは、自転車の無断駐輪をやめさせるために、土地の持ち主が掲示した貼り紙の文言です。どちらも貼り出した途端、無断駐輪が激減した、効果バツグンだったものとなります。
○のなかにはどんな文字が入るでしょう?
【貼り紙1】『店の前に自転車を置かないでください。○○○○○○しりません』
【貼り紙2】『○○○○○置き場』