自分の守備範囲外も少しずつ増やしていく

コミュニケーションにおいて、基本的には自分のテリトリーを広げすぎないことで“イタい人”になることを避けることができます。その一方で、コミュニケーションの幅を広げるという意味では、自分の領域にないものに触れることも必要です。

たとえば、国が違えばマナーや正しいとされることが異なるように、コミュニケーションをする相手が違えば、フィロソフィーやイデオロギーも異なります。

LINEのスタンプ1つにしても、こちらが考えている記号の意図と、向こうが考えている記号の意図が異なることもあります。「そんなつもりじゃなかった」ということも多々あります。

世の中には、さまざまな考え方を持つ人がいることを学び、自分の思考をより柔軟にしていくという意味でも、ディグラム診断をぜひ活用していただきたいと思います。

情報を整理するために日記を活用する

ところで、私は最近、アプリで日記を書くようにしています。現代は言わずもがなの情報化社会で、ヒマさえあればSNSなどを見てしまい、気がつくと1日に何時間も情報を浴び続けています。

木原誠太郎『「人間関係」は性格と相性が9割』(プレジデント社)

そこで、インプットされた情報の要素を整理してアウトプットをすることで、自分の中でのロジックを確固たるものにすることができるのではないかと考えています。

日記でアウトプットをするといっても、短い文章でかまいません。自分の言葉を使って、自分の考えをまとめることが大切です。

私の周囲を見回しても、コミュニケーションスキルの高い人、後輩に尊敬され、先輩にも「すごいな」と言われるような人は、自分の頭の中で常にコミュニケーションの練習試合をしています。

自分のアタマの中を1つの社会として、多様性やさまざまな価値観を認め、自分の中で自分自身をブランディングし、自分自身のマーケティングができる人こそ世代格差を乗り越え、コミュニケーションの達人となることができるのです。

関連記事
【第1回】「おまえ、絶対やめたほうがいいよ、会社」Z世代の若者へのアドバイスは"倒置で断定"が効くワケ
なぜ"映画の早送り"に親や上司の昭和脳が過剰反応するのか…Z&ゆとり世代がウケる"不適切"な思考回路
「バカなの?」「はい論破」…無意識に攻撃を仕掛けてくる人の口を封じる3つの短い"切り返しフレーズ"
銀座ママが「LINEを交換しよう」と聞かれたときに必ず使う"スマートな断り文句"
これで1日のストレスをリセットできる…自律神経の名医が勧める「寝る前の3行日記」の2行目に書くこと