相手の性格によって味付けを変える
しかし、毎回フランスパンというのも味気ないものです。
そこで、ジャムやバターを添えたり、クリームチーズとサーモンをのせてカナッペのようにしたりと、料理で少しずつ味付けを変えるように、コミュニケーションにおいても一工夫を加えるのがポイントです。
とはいえ、Z世代は「これを食え」というような押しつけを嫌います。相手の性格を見極めて、「この性格なら、こういうのを求めている」「このタイプの人は、こういうふうに話しかけたほうがいいだろう」というように工夫をすることが大切です。
私は、1500万人以上の統計データを集め、「ディグラム診断」という性格診断ツールを開発し、人間を31の性格タイプに分類しています。この性格診断では、20の質問に答えるだけで、自分がどの性格タイプなのかがすぐにわかります。
詳細は拙著『「人間関係」は性格と相性が9割』にあたっていただくとして、たとえば「Aトップ型」という性格タイプは論理性が高いので数字を多めに入れる、「U型」なら大人しく、「M型」だったらノリ良く、というように、コミュニケーションの“トッピング”を相手によって変えるために活用しています。
自分のキャラクターを明確化する
また、トッピングをするにあたって、相手の性格を知るのと同じぐらい重要なのが「自分の性格を知ること」です。
自分がジャム屋さんであれば、トッピングはおいしいジャムで勝負する、ワインバーならカナッペ風にお酒に合うトッピングで勝負する、そしてキッチンカーならフランスパンに合う具で勝負する……というように使い分けるわけです。
本当はジャム屋さんなのに、フランスパンに合うスープを作ってみようなどと、自分のテリトリーでないところでやってしまうから、“イタい人”となってしまうのです。
自分の性格は、知っているようで知らないものです。そこで自分の性格を知るために役立ててほしいのが「ディグラム診断」なのです。