「お風呂上がりに牛乳」の真相

私のような昭和世代の人間には、お風呂上がりに冷たく冷やした牛乳を片手に飲む姿を、格好よく感じた世代です。

この話に共感できるなら、間違いなくあなたも私と同世代です(笑)。

その姿を見ると、お風呂上がりの火照ったからだを牛乳で冷やしているように見えますよね。しかし、その真相を私は医師になってから知りました。

牛乳は、入浴中に汗をかいたことにより失われたビタミンやミネラルを補給してくれます。牛乳にはカルシウム、マグネシウム、タンパク質やビタミン類が多く含まれています。

牛乳は熱中症・脱水症予防に適している

これらのミネラルや栄養素は、本来ならば食事でとれればベストなのですが、お風呂上がりには体温が高く、そのため食欲があまり出てこないことが多いようです。そんなときに、手軽に効果的に補給できる方法が「お風呂上がりに牛乳」なのです。

写真=iStock.com/naturalbox
牛乳は熱中症・脱水症予防に適している(※写真はイメージです)

牛乳は、熱中症や脱水症の予防には非常に適した飲料です。

その理由は、牛乳は血液内にアルブミンなどのタンパク質をつくる素材を提供してくれるからです。血液中にアルブミンやタンパク質が増えると血液量が増加します。そのため、熱中症にともなう脱水症への効果が認められているのです。