僕の定義では、伝記を1冊書けるぐらい、性格も人生も濃く知っているのが親友です。友達は語れる分量がペラ1枚。知り合いは3行で終わりですね。
ハードルを高く設定しているので、親友と呼べるのは4人しかいません。ただ、何年間か連絡が途絶えていたとしても、何かあったときはお互いに助けてあげられると思える関係です。犯罪に加担したり、体にメスを入れたり、マフィアの事務所から手をつけてはいけないアタッシェケースを持ち出して、「かくまってくれ」と頼まれたりしないかぎりは。もし「金貸してくれ」と頭を下げられたら、自分の出せる最大限を渡すでしょうね。返ってこなくていいとまでは言いませんが、今すぐに返せとは思いません。
友達は15人ぐらい。お金だったら、頼まれれば10万円は貸します。悩み相談くらいなら、全力で乗ってあげますよ。
知り合いは仕事関係抜きにして1000人ぐらいいて、ここに関しては何の信用もない。でも3000円は貸すかな。ケチると裏で何か言われそうなので。
助けるべきか迷っているのなら、まずは人間関係を整理してみてはいかがでしょう。「親友」や「友達」といえる人には、力を尽くして助けてあげればいい。見返りを当てにしてはダメですが、いいことがありますよ、きっと。
もし僕が相方に「助けて」と言われたら? 相方は親友とも友達とも知り合いとも違う、また特別な存在ですからね……。もちろん助けます。お金なら3万円までは貸しますよ!
※すべて雑誌掲載当時
高橋茂雄
1994年よりお笑いコンビ「サバンナ」を結成。「太鼓持ち芸人」として知られ、テレビや劇場を中心に活躍中。