別の場所で議論する

そのようなときは、別の場所での議論を促すとよいでしょう。

沢渡あまね『悪気のないその一言が、職場の一体感を奪っている』(日本能率協会マネジメントセンター)

「あなたの問題意識はわかりました」「有意義な議論だと思うので、こちらのチャンネルに投稿してください」と呼びかけて、その提案にふさわしい場所への移行をすすめます。

チャットツール上に「中長期的な課題を取り扱うチャンネル」があれば、そちらを利用しましょう。チャンネルがなければ、この機会に立ち上げてもよいと思います。

提案者の意図を勘案して、適切な場に誘導する。そちらであらためて提案してもらい、必要性を検討する。そのように対応することによって、提案を真摯に受け止めた形になります。

チャットだけですべてを解決する必要はありません。「次の会議で取り上げましょう。時間を設けるので、プレゼンしてもらっていいですか?」と呼びかけて、口頭でのやりとりに切り替えるのも1つの方法です。

コミュニケーションのコストを意識する

コミュニケーションはデザインが肝。ツールを上手く活用しつつ、人の行動や発言が滑らかにメンバー間の連携や課題解決につながっていけるよう、コミュニケーションを設計しましょう。

コミュニケーションにはコストがかかります。一言で済むことを、作法を気にして長々と説明していたら、コストは増大します。自分がコミュニケーションにかける手間。相手にかけている負担。お互いのコストに意識を向け、リスペクトを持って対応しましょう。

意見交換をするのはよいのですが、どんなときにも自分たちのお作法だけで相手を巻き込み、コストをかけさせるのは悪手です。

口頭で伝えるか、チャットで伝えるか。どちらがお互いのためになるのかを考え、コミュニケーションコストを見直していきましょう。

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