「ワークキャリア」を「ライフキャリア」に切り替えよう
そうなってくると、キャリアを考えるときに、会社や仕事だけではカバーしきれなくなってくる。プライベートも含めて、人生全体で考える「ライフキャリア」の考え方が今の時代には必要になってくる。
そもそも、40代後半になり、気持ちがくすぶり、モヤモヤした気持ちを抱えている最大の理由は、収入も能力も肩書も会社に依存しすぎているからである。自分の人生の舵取りを会社に任せてしまっているからである。
50代を超えてからキャリアを再設計してイキイキと毎日過ごしている人の共通点は、会社とプライベートのバランスが取れている点である。
充実したキャリア設計のポイントは、会社中心の「ワークキャリア」から、人生全体をカバーする「ライフキャリア」に意識転換をしていくことである。今風にいえば、キャリア・オーナーシップを持つのである。
定年した後の35年間をどう生きる?
人生100年時代の課題は、65歳で退職したあと、残り35年間をどう過ごしていくのか、という点である。
これまでは「人生80年時代」といわれ、退職金と年金で老後を暮らす算段がついていた。今ではプラス20年の時間を自力で賄わなければいけない。老後資金の不足を表した「老後2000万円問題」は記憶に新しいところだ。
多くの人は、現役時代も我慢の連続だったのに、老いてなお「やらされ仕事」をする必要があるのか、とうんざりするかもしれない。