「やりたいけど無理だよね」より「やるぞ!」

⑤「〜したい」ではなく「〜する!」といい切る

お母さんがダンスを習いたいと思っているとします。

このときなるべく「お母さん、ダンス習いたいな」ではなく「お母さん、ダンス習う」というようないい切りの言葉を使います。

「やりたい」ではなく「やる!」です。

逆に「お母さん、ダンス習いたいんだけど、運動神経悪いし、お金もないし、時間もないから、無理だよねー」なんていっていたら、どうでしょうか。こんな大人のあきらめ言葉を、子どもが日常的に聞いていたら……。

写真=iStock.com/Hakase_

脳は一人称と二人称を区別できません。つまり「自分」と「他人」の区別がないので、これを上手に利用しない手はありません。

お母さん、お父さんがつねに「やるぞ!」というようなやる気に満ちた肯定的な言葉を使っていると、子どももやる気が起き、肯定感情になり肯定脳に影響を与えます。

自信とやる気は、お母さん、お父さんがしっかり伝えていかなければ、子どもに伝わりません。つまり、お母さん、お父さんが自信とやる気に満ちあふれれば、子どもにはそれ以上に自信とやる気が伝染していくのです。

思春期までに思う存分スキンシップを

⑥言葉と同時にプラスのストロークを与える

プラスのストロークとは、笑顔やスキンシップなどポジティブな触れ合いのこと。

これまでにも触れた、声のトーンもそうですが、言葉に加えてちょっと肩に触れながら伝えるといったスキンシップをするようにしましょう。

スキンシップをすることで愛情ホルモンといわれるオキシトシンも分泌されやすくなるので、親子にはおすすめです。オキシトシンは自律神経を整えるうえでとても重要な役割を果たしています。スキンシップが多い子は、セルフコントロールが上手になると心理学でもいわれています。

子どもが大きくなるにつれ、とくに母親と息子、父親と娘など異性の親子間ではスキンシップがしづらくなり、だんだん減っていくのは避けられません。

ですから、スキンシップをしやすい10歳までにたくさん触れ合っておくことが、とても重要になってきます。

10歳までのプラスのストロークは、人生100年時代だと考えると、残り90年ではできないものです。お子さんとの時間は案外短いものです。大切にしましょうね。