子どもの自身とやる気を引き出すには、どうすればいいのか。心理カウンセラーの中島輝さんは「子どもの自己肯定感を上げるには、親の自己肯定感がとても大事になる。そのために親がふだん何げなく発する言葉を、少しずつ意識して変えてほしい」という――。

※本稿は、中島輝『何があっても「大丈夫。」と思える子に育つ 子どもの自己肯定感の教科書』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

親の自己肯定感は子どもに受け継がれる

何げないひと言は、自己肯定感を上げもすれば、下げもします。

子どもの自己肯定感を上げるには、じつは親の自己肯定感がとても大事です。親の自己肯定感が低くなっていると、子どもの自己肯定感も低くなっていきます。

自己肯定感は世代間をまたいで連鎖していくのです。お母さんの自己肯定感が低い場合、そのまた母親であるおばあちゃんの自己肯定感も低かったのかもしれません。

「代理強化」とは心理学用語で、ほかの人の行動とその結末を観察して学習することをいいます。別名、「観察学習」や「モデリング」とも呼ばれ、関係性が密接であればより強く働きます。

アジアの母と娘、スマートフォン、手
写真=iStock.com/miya227

もちろん親子の関係性のなかでも代理強化は強く働きます。

お母さん、お父さんの姿を見て、子どもはマネをし、ポジティブなところもネガティブなところも吸収してしまいます。

もしお母さん、お父さんが「自分の自己肯定感は低い」と感じているなら、いまから自己肯定感を高めて、次の世代につなげてください。

お父さん、お母さんの口ぐせを変えてみよう

とはいえ、いますぐ自己肯定感をアップするなんて、とてもできないと思われる方もいるでしょう。そこで即効性があるのが、お母さん、お父さんがふだん何げなく口にする言葉。そう、口ぐせを変えるのです。

からだは食べものからつくられますが、こころは口ぐせからつくられると、わたしは思っています。

自分自身が口にする言葉は、自分でコントロールできます。ですからぜひ、お母さん、お父さんがふだん何げなく発する言葉を、少しずつでいいので意識してみてください。

子どもの自信とやる気をつくる口ぐせと、そのポイントは7つあります。