性被害者の8割が、被害を届け出ていない

警察が認知していない犯罪被害の件数(いわゆる暗数)を調べるため、法務省が2017年に全国6000人(男女各3000人)を対象に犯罪実態のアンケート調査を実施し、3500人の回答を集計しました。

その結果、全体の1%に当たる35人(女性30人・男性5人)が過去5年間に性的事件の被害にあっていたことがわかりました。

被害にあったと答えた回答者のうち捜査機関に被害を届け出ていたのはたったの5人(14.3%)。28人が被害届を出していないと回答し、残り2人は回答不明でした。

性的事件の被害者の80%以上が捜査機関に被害を届け出ていないことになります。被害を申告しなかった理由を複数回答で尋ねたところ、

・「それほど重大ではない(35.7%)」
・「どうしたらよいのかわからなかった or 被害を届け出る方法がわからなかった(28.6%)」
・「被害にあったことを知られたくなかった or 恥ずかしくて言えなかった(14.3%)」
・「捜査機関は何もできない or 証拠がない(14.3%)」
・「自分で解決した or 加害者を知っていた(14.3%)」

などの理由が挙げられました。

この調査の結果を見ると、あらゆる犯罪のなかでも、性犯罪は特に暗数が大きい犯罪だということがわかります。強盗(43.5%)や暴行・脅迫(41.2%)などは4割超が被害届を出しているのに対し、性的事件(14.3%)やDV(11.5%)はほとんど届け出ず、泣き寝入りしてしまっているのです。

[参考]

・法務省「性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ」取りまとめ報告書概要:各種調査研究及びヒアリング指摘事項/法務省
https://www.moj.go.jp/content/001318152.pdf

・第5回犯罪被害実態(暗数)調査―安全・安心な社会づくりのための基礎調査―/法務省
https://www.moj.go.jp/content/001316208.pdf

・令和元年版 犯罪白書/法務省
https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/66/nfm/mokuji.html

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