「リアル」「オンライン」「テキスト」を有効に組み合わせる

それでは、①リアル、②オンライン、③テキストの3つの方法を組み合わせて実施する場合を考えてみましょう。

これは、1つのコミュニケーション(1つの会議)ではなく、1つのプロジェクトを進める場合に有効です。

プロジェクトの開始は「リアル」

プロジェクトの開始時には、全チームメンバーがリアルで集まり、プロジェクトのゴール、目的、目標、タイムライン、役割等を共有します。この時に、ビジョンや方向性を深く理解し、全員が同じ目標に向かって進むことを確認します。

日常的なコミュニケーションは「テキスト」

日常的なタスクのアップデートや情報共有には、Slackなどのテキストコミュニケーションツールを活用します。これにより、各メンバーが自分のペースで作業を進め、必要な情報を適切なタイミングで取得できます。

週次または月次のミーティングは「オンライン」

週次や月次のプロジェクト進捗しんちょくのミーティングでは、全メンバーがオンラインで集まります。この時に、各自のタスクの進捗状況、問題点、改善点などを共有し、全体の進捗を把握します。

重要な決定やブレインストーミングは「リアル」
中尾隆一郎『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』(フォレスト出版)

新たな方向性の設定、重要な決定を必要とする段階や、ブレインストーミングが必要な場合は、リアルでの集まりを設けます。対面でのコミュニケーションは、深い議論や新たなアイデアの創出に有効です。

このように、プロジェクトの設計では、これら3つの方法を効果的に組み合わせ、適切なタイミングで最適なコミュニケーション方法を選択することが重要です。

なお、すでに何度も仕事したことがあるメンバーが大半であるケース、あるいはオンラインでの仕事の仕方に習熟しているなど、メンバーの関係性によっては、「リアル」を「オンライン」で代替することも可能です。

関連記事
【第1回】「トップダウン」でも「ボトムアップ」でもない…結果を出せる強い組織に共通する「第三の選択肢」
「私は聞いていない」という上司はムダな存在…トヨタ社内に貼ってある「仕事の7つのムダ」のすさまじさ【2022編集部セレクション】
なぜ日本人は「仕事への熱意」が145カ国で最下位なのか…日本人の「生産性」を高めるために必要なこと
「友達のように接する上司」は嫌われる…1万人以上が答えたアンケート調査で見えた"理想の上司"の特徴
部下のやる気を高める「声かけ」とは…三流は「最近どう?」、二流は「調子どう?」、一流が選ぶ「意外な言葉」