「不動産バブル崩壊」のほか「米中対立」

中国経済についてはかなり昔からさまざまな構造問題が指摘されてきました。ここに来て、そうした問題が一気に表面化し、中国経済の先行きを暗いものにしています。

「中国の不動産バブル」は、そうした構造問題の代表格でしたが、恒大集団や碧桂園の例を見ればわかる通り、すでに崩壊しています。

「米中対立の影響」も深刻です。

2023年の中国の輸出額は前年比4.6%減の3兆3800億ドル(約490兆円)に終わりました。中国の輸出が減少に転じたのは2016年以来の出来事です。

中国の経済的なパートナーはアメリカであり、日本であり、ドイツです。

しかし中国はこれらの国々との関係が悪化していますので、今後中国の輸出が大きく回復するとは考えにくい状況です。

中国の出生率はもはや日本並み

さらに中国では「少子高齢化の問題」が深刻化しています。

2022年の中国の人口は前年比約85万人減と、実に61年ぶりに人口減少に転じました。

続く2023年にも前年比約208万人減と、2年連続で人口が減少しており、人口世界一の座をインドに明け渡しました。

中国の人口動態は悪化の一途をたどっています。

中国の2023年の出生率(人口1000人当たりの出生数)は6.39と、統計開始以来最悪の数字となりました。日本(6.3)や韓国(4.9)などの水準に近づいているのです。

ただ日本と韓国は少子高齢化が進んでもある程度対応できます。一人あたりGDPが3万ドル以上あり、医療・福祉のインフラも整備されているからです。

しかし、中国の一人あたりGDPは1万2000ドル程度。医療インフラもまだまだ整備途上で、少子高齢化に対応できない可能性があります。

写真=iStock.com/Eda Hoyman
「少子高齢化の問題」が深刻化(※写真はイメージです)