裏金をもらった議員は「逃げ切るんじゃないか」
【高井康行(以下、高井)】今回の事件は穴が開いているから起きているわけではないんですよ。穴を全部埋めたとしても、そもそも法律を守ろうという意識がなければ、ダメなわけで。
【淳】穴がちゃんと埋まっている状態であれば今みたいにこんな、悪いのか悪くないのか国民がジャッジできないような曖昧なバランスにならない。今僕は、あの人たち(裏金を受領した自民党議員=編集部注)って記載ミスとか逃げ切るんじゃないかなと思って僕は見ているんですけど、それは穴があるからじゃないんですか。
高井氏は、その「穴」のことを認識していないのか、話がかみ合っていない。その後、お笑い芸人のパトリック・ハーランさんが、冒頭の淳さんの「法律の穴」に関する発言に関連して、「政策活動費」について、以下のように高井氏に質問する。
【パトリック・ハーラン(以下、パックン)】政策活動費は報告しなくていいというのは、穴じゃないんですか。
【高井】それは穴じゃないです。いいですか、政策活動費というのは政治資金規正法の話ではなくて、政党助成法の話なんです。だから政党助成法ではね、そもそも4条にね、国は政党助成金を渡すときにね、使途を制限してはいけないと書いてあるのです。使う側の政党についてはね、適切に使いなさいとしか書いていないんです。
【パックン】だからそれが穴だという見方ですよ。
「電子マネーに全部するとか、足がちゃんと付くようにとか」
なお、政策活動費が政治資金規正法ではなく政党助成法の話だというのはまったくの誤りである。政策活動費などの「領収書のいらない政治資金」は、政治資金規正法21条の2第2項の規定に基づくものであり、政党助成法は関係ない。そもそも、政党から政治家個人への寄附が許容されていることは、原資が政党交付金であろうとなかろうと同じである。
【淳】それ穴でしょ。それを変えない限りは、(ずっと繰り返される)穴じゃないですか。
【高井】穴と言うためにはもっと大きいんだよ。
【淳】いや、穴がちっちゃいか大きいかはそれぞれの主観だからどうだっていいけど、穴を埋めないともう一回これ起きちゃうよね、という僕の最初の感想はだからやっぱり合ってるな、と今の話を聞いても思います(中略)。
政治家にまつわるすべてのお金の法律に関して穴がいっぱいあるから、それは電子マネーに全部するとか、足がちゃんと付くようにとか、どういうルールになるかわからないけど、今のルールのまま見過ごしちゃダメだよね、というのが僕の感想。
【高井】まあ、そういう意見はあるでしょうね。一方で政治家の政治にはカネがかかるというのは事実だから、そんなに縛っていいのか、という話もあります(中略)。