すぐに「でも……」と言わない
意見が違う場合、「でも……」といいたくなるものですが、すぐに反論すると相手も臨戦態勢に入ります。
私も昔は、異なる意見や新しい提案をついストレートに伝えていました。すると相手は、自分自身を否定されたような気がして、心を閉ざしてしまいます。
ですから今は、違う意見をいいたいときや相手に同意できないときは、「○○さんの意見は、△△なのですね」「なるほど、あなたは□□と思うのですね」と、まずは相手の主張をくり返します。
また、相手と違う意見を伝えるときには「あなたの思いを否定しているわけではないのですよ。そこはわかっていただけますか」と、やんわり尋ね、相手の反応を確かめながら話すようにしています。
そうすると相手は、自分の主張を聞いてもらえたと思い、こちらの意見を聞く態勢が生まれることが多いように感じています。
冷静に不毛な話し合いを回避する
打ち合わせや会議などで、お互いが感情的になり、話が紛糾してしまうことがあります。そのような場合は、「今日はここまでにして、また次回話しましょう」「場を改めて、各自でよく考えてみませんか」と提案するようにしています。
時間を置くことで冷静になり、新たな道や提案がみえてくることがあるのです。
これは、プライベートな場面や一対一で話しているときでも同じです。時間を上手に活用することで、不毛な話し合いが回避できます。
基本的に、どちらでもいい事柄については、相手の都合や意見に合わせることも意識しています。
もちろん、譲れない事柄については誠意をもって思いを伝えます。しかし、行事や会議などの日程、プロジェクトの細かな段取りなど、自分にとって優先順位の低いことは相手の希望に合わせれば、場もほぐれて物事がスムーズに運びます。
実際、緊張感がほぐれて、そのあと、主張を受け入れてもらいやすい雰囲気ができたことも何度かありました。