苦しいときは休んでいい
次に入試への影響の度合いは、自治体や受ける学校によって違う。私立の入試や推薦入試の場合には、欠席日数が影響することも多いが、年数日休んでも影響がない場合がほとんどである。詳しいことは、各校の募集要項に書いてある。不安に思う親を減らすために、学校が正しい知識を伝えるべきだ。
最後に授業について述べる。学校の授業はみんなで同じ内容を同じ時間に学ぶので、一日休めば授業が先に進んで、周りと差が生まれてしまう。これが休みにくい理由になっていた。ただ、今はタブレット端末が一人一台配られ、授業の様子をデータで残せるようになった。学習ドリルや動画で後から学び直すこともできる。無料のコンテンツも多くウェブ上にある。休んだ日の授業を補う方法がいくらでもあるので、昔よりも休んだ子への支援ができるはずだ。
休むことは、心身の健康に大切な時間だ。「休まずに無理して心が折れると、立ち直るのに数年かかる」ことは忘れないでほしい。
「苦しいときは休んでいい」という選択肢があるだけで、安心できる子がいる。大人が子どもから「休む」という選択肢を奪ってはいけない。