塾のカリキュラムにうまく乗っていけるかが成功のカギ

中学受験をすると決めたら、塾のカリキュラムに沿って受験の準備をしていくのが一番賢いやり方だ。中学受験の入試内容は、小学校の授業で習う内容と大きくかけ離れているため、それを専門に教える進学塾に通わなければ、対策は難しい。塾のカリキュラムは、受験勉強がスタートする小4から受験生の小6まで、いつ何を勉強すればいいか明確に道順を教えてくれるので、モレなくムダなく受験勉強ができる。

共働き家庭にとって、塾のカリキュラムは頼りになる道しるべとなる。ただ、カリキュラムをこなしていくだけでは効果は見込めない。子供に寄り添える時間が短いことは、子供の自立を促すというメリットはあるが、寄り添い方の知識が大切になる。

受験勉強は、「塾の授業」→「復習」→「宿題」→「テスト」→「直し」→「定着」の順番で進めていく。最も重要なのは、「塾の授業」だ。これがうまく聞けていないと、家庭学習もうまくいかない。どんなに忙しくても、親は1日30分間子供と向き合う時間を作ってほしい。例えば塾のある日なら、帰って来てから「その日塾でどんなことを学んだか」聞いてみる。そのときに勉強のことだけではなく、塾のクラスの様子や先生の話し方、こぼれネタなども聞いてみよう。そうやって塾の授業のシーンを再現させることで、復習ができる。

宿題は、計算練習や漢字練習など子供だけで進められるものは、親が仕事に行っている間にやらせておくようにする。ただし、丸付けは親がした方がいい。子供に任せると、つい甘めに付けてしまうからだ。漢字のハネや点の置く場所など、入試で細かく採点する学校もあるので、きちんと書くことの大切さを伝えておかなければならない。

写真=iStock.com/takasuu
※写真はイメージです

算数の文章題など、じっくり考えて解く問題は、親はいるときにやらせた方が集中しやすいだろう。ただし、このときも親がぴったり横についている必要はない。質問されたら答えるくらいのスタンスでいい。学習内容に関わるよりも褒めるチャンスを虎視眈々と狙うような寄り添い方が効果的だ。

宿題はやったかどうかのチェックよりも、どういうやり方をしているかの点検をしてほしい。算数なら式がきちんとかけているかのチェックはもちろん、思考を整理するために条件を書き出すなど、ちゃんと手を動かして考えている形跡があるかも見ておく。