体験記を読んで参考書を買って満足してしまわない

ただ、ここで一定数の受験生が勘違いしてしまうのですが、合格体験記を読むといっても、「合格体験記をたくさん読んだ」だけで満足してしまう、単なる「受験マニア」になってはいけません。

ベテランち『やる気ゼロでも灘→東大理III 他力本願勉強法』(KADOKAWA)

先ほど僕は「情報を集めることがまず大事」と書きました。しかしそれはあくまで第一段階です。そこから自分がトレースすべきスタイル、自分に合った勉強方法を取捨選択していきます。

ただ「受験マニア」は、情報を集めただけで終わってしまいます。もしくは「合格体験記のあの先輩が使っていた参考書を買った」というだけで勉強した気になってしまいます。

情報を集めるだけでなく、ロードマップを描き、きちんと手を動かして勉強し、うまくいかないのであれば再度合格体験記を読みながらロードマップを書き直す、といったPDCAサイクルが受験でも必要です。

1年という時間はとても短いです。合格体験記は、その1年という時間内では体験しきれないことを教えてくれるだけです。そこから得た情報を生かすも殺すもその受験生次第ということになります。ただ情報を集めるだけで満足せず、必ず自分に置き換えて、合格までの距離を縮められる受験生になる必要があります。

関連記事
【関連記事】「ああいう人にはなりたくない」から決めるといい…志望校選びで迷ったときに、最も現実的な考え方
「Fランク大学の無償化は税金の無駄」ひろゆきが共通テスト高得点者の学費をタダにすればいいと考えるワケ
「難関大学合格は運なのか努力なのか」哲学研究者が考える大学共通テストで"親ガチャ問題"出題の意図
「薬学はOKだけど工学はダメ?」日本の女子高生が進学を諦める"親のバイアス"という深刻な問題
「かつては東大卒よりも価値があった」47都道府県に必ずある"超名門"公立高校の全一覧【2022上半期BEST5】