勉強の本質とはなにか。東大医学部に通うベテランちさんは「受験勉強においては、インプットした知識をかき集めて、正しいアウトプットをすることになる。だから僕は初見の問題を大量に解くことにこだわっていた。同じ問題集をやり続けると、アウトプットが簡単なので、『わかった気になる』恐れがある」という――。

※本稿は、ベテランち『やる気ゼロでも灘→東大理III 他力本願勉強法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

勉強する人
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「聞いたことがある」だけでは知識とは言えない

「勉強法」というと「どうすれば知識を効率的にインプットできるか」が語られている印象ですが、僕は勉強においてインプットと同じかそれ以上にアウトプットの質が重要だと考えています。

というのも、情報を得たとき、「ああ、それ聞いたことある、知っているかも」と思っているだけでは、その情報の本質については理解しておらず、「なんとなく知っている」だけの状態であることが多いです。これではまだ知識とは言えません。たとえ試験でそれについての問題が出ても、解答するのは難しいでしょう。

アウトプットが重要なのは、「聞いたことがある」程度のことを、試験で解答できる「知識」にするためです。当たり前のことですが、自分が知識を使えるかどうかは、実際にアウトプットしてみて確かめるしかないからです。そのため、情報をたくさんインプットした際には、今度はアウトプットできるかを、確認する作業をしなければなりません。