なぜ仕事ができる人はいい表情なのか

具体的に、「楽しそうで、ツイている」人とはどんな特徴を持っているのか。

言葉通り、口元と目が「いい」人です。彼らは、人の内面は口元と顔に表れるとわかっています。さらにそれが、運を引き寄せると考えていますから、楽しそうな表情をするのです。

写真=iStock.com/martin-dm
※写真はイメージです

仕事面の特徴は、コントロールできることにフォーカスしています。当たり前ですが、天気や景気などは自分の力でコントロールできません。彼らは、そういったことにはこだわりを持ちません。ただ、時間や納期、約束など自分でどうにかできることは必ず守ります。万事徹底、それがツキを呼ぶのです。

なにより生き生きとしていますし、充実した仕事時間を送っています。こういう人がいてくれると、会社のエネルギーも高まりますし、全体が前向きになりますね。

さらに、自分だけでなく、同僚や部下たちのモチベーションも上げて巻き込んでいくリーダーシップを持っている人であれば、経営者や企業からすれば非常に頼もしい人材に映るはずです。

具体的な提案を立案・遂行してきたか

「好況期」と「不況期・混迷期」では、経営者やリーダーに求められるものは異なります。好況期にはよくも悪くも抽象的な夢を語ったり、イメージを膨らませたりすることが望ましく、またそれでOKな部分があります。

それに対して、不況期・混迷期においては何よりも具体的かつ即効性のある対処策が打てるかどうかが問われます。

「こういう時期にこそ、全社一丸となって危機に立ち向かおう!」「みんなで知恵を出し合って、コロナを乗り切る策を打とうじゃないか」

掛け声としては良いかもしれませんが、トップやリーダーのメッセージがこの程度では、危機脱却は運任せか、現場の誰かからラッキーボーイ・ラッキーガールや救世主が現れてくれるのを祈るしかない、ということになってしまいますよね。

実際、SaaS系プロダクトを扱うIT会社に1200万→1350万と150万円の年収アップで転職されたBさん(30代後半)は、着任後にコロナ禍での市況の変化に対して、「新規営業はいったんすべてストップして、お取引中の全クライアントに対して、今月内で、現在の状況とお困りごとについて一斉ヒアリングを掛けよう」という具体的な打ち手を繰り出し、いったん停滞した業績を見事、再度アップする基調へと乗せることに成功されています。

不透明性の高い時期に企業や経営者が求めたいのは、このような具体的な提案をできて、かつ取り組める「強いリーダー」です。