2026年までに日本サッカーは大きく変わる
【村井】日本にはクラブチーム以外に部活の高校サッカーが盛んです。イングランドにはないものです。テリーさんはこうした違いも研究していました。私はテリーさんと一緒に天ぷら屋に行き、ちゃんこ鍋屋にも行って、日本文化とサッカーについて語り合い、テリーさんが語る育成の理念をひたすら「傾聴」しました。
――イングランドのクラブがEトリプルPの活動を始めてからW杯でベスト4に進むまで7年かかりました。Jリーグの「PROJECT DNA」が始まったのが2019年ですから、結果が出るのは2026年ということでしょうか。
【村井】その頃には日本のサッカーも大きく変わっていると思います。しかしすでに今回のW杯でもある程度の効果は見えたのではないでしょうか。予選リーグのドイツ戦とスペイン戦、日本代表はいずれも先制されながら後半から立て直して勝利を掴むことができました。選手やベンチが瞬間瞬間に判断していかないとああした戦い方はできません。日本サッカーの進化はすでに始まっていると思います。