破れジーンズに素足、そしてハグ――戸惑う兄夫婦
一番の理由に挙げられるのは、メーガンの「国籍と人種問題」だろう。
『ハリー&メーガン』でも、彼女はアメリカ人であり、母がアフリカ系にルーツを持つことがクローズアップされる。
塩田さんは続ける。
「イギリス人は表だって言及することはありませんが、アメリカ人に対してどこか“上から目線”というか微妙な距離感を持っている人が少なくない。アメリカは世界一位の経済大国、軍事大国です。しかし、もともとはイギリスからの移民が中心となって作った新興国、という意識がまだ抜けない人もいるかもしれません」
さらに、メーガン自身がイギリス人やイギリスという国をあまり知らなかったことが問題だったと塩田さん。例えば“ハグ”。つまり相手の体を抱きしめる抱擁は挨拶として当たり前だと思っていたこと。
『ハリー&メーガン』では、「私はハグが大好きだが、イギリス人はハグを嫌がる」とメーガンは言う。兄嫁のキャサリン妃も初対面でハグを嫌がり、堅苦しくてよそよそしい、本当の気持ちを隠すような印象だったとほのめかした。
「メーガン妃が留学や就職などでイギリスにある程度住んでいたのなら、イギリス人はそんなものだと思うでしょう。単なる慣習の違いですから、生活をするうちに受け入れてくるものです」(塩田さん)
しかもメーガンはウィリアム王子(当時)&キャサリン妃と初めて会った際、破れたジーンズを穿き、素足というスタイルだったとか。メーガンは“自分らしくいたい”との気持ちで、あえてその装いにしたのかもしれない。
類推するに、初対面で、いくらファッションといえどもカジュアルすぎる姿でハグをかましてくるアメリカ人女性に、コンサバな兄夫婦が戸惑った、と考えられる。つまり、メーガンが言うところの“自分らしい”行動や物言いがちょくちょく見受けられ、王室メンバーやスタッフとハレーションを起こしたとも。
しかし、トラブルが多少なりとも起こるのは、国際結婚あるあるだ。しかも嫁ぎ先が王室という特殊な家柄なのだから、推して知るべし。