年を重ねて周りから助けてもらえる人は何をしているか。看護師の木村まりさんは「愛され高齢者の方々のように、感謝と好意を普段から伝えることが一番良い。しかし、性格上それがなかなかできないという人は、どんな言葉の最後にも『ありがとう』という魔法の言葉を付け加えてみるといい。たったそれだけで、あなたの印象はきっと良い方向に変わっていく」という――。

※本稿は、木村まり『幸せに人生を終えた人から学んだこと』(自由国民社)の一部を再編集したものです。

笑顔の出し惜しみはあまりにもったいない

愛され高齢者の方々は、皆さん笑顔がとても素敵です。その笑顔は相手に安心感を与え、周囲を幸せな気分にしてくれます。

普段からよく笑う人もいれば、それを表情に出さない人もいるでしょう。もしかしたら、笑顔を人に見せることが恥ずかしいと思う方もいるかもしれませんね。

でも、笑顔の出し惜しみは、実はとても、もったいないことなのです。

母親の手を握っている若い女性
写真=iStock.com/Adene Sanchez
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たとえば、見知らぬ土地で道に迷ったときに、前から、しかめ面の人と笑顔の人が並んで歩いてきたとしたら、あなたはどちらに声をかけますか。

きっと、多くの人は、迷うことなく笑顔の人に道を尋ねることでしょう。

人の印象は第一印象で決まるとよく言われます。笑顔の人は親しみやすく、反対に笑顔がない方は近づきにくい雰囲気があります。

しかめ面の人がどんなに親切で優しい性格をしていたとしても、それは見た目ではわかりません。せっかく素晴らしい人柄であっても、笑顔がないだけでマイナスな印象になり、知らず知らずのうちに人と関わる機会が減ってしまうなんて、もったいないですよね。