一方で、小室圭さんのように「まんべんなくヒットする」人物は叩かれるばかりではないとも河西氏は言う。

「世代を問わずまんべんなくという意味では、若い人たちの中では小室圭さんと眞子さんを擁護した人たちもいた。『なんで好きな人と自由に結婚できないの?』『なんでみんなが小室圭さんとの結婚に文句言うの?』みたいな声もあった。学生たちは普通に言うんですよね。若い世代の人たちからすると『自分たちが思った通りに自由に結婚できないのは一体何なんだ』と思ったようです。そういう意味でも、小室圭さん・眞子さんは関心を呼んだんですよね」

普段、皇室に関心が薄いであろう年代にも刺さった話題であった。また、こうして継続的に話題になる小室圭さんに対し、河西氏は「小室さんに勝手に抱いたイメージ」による部分も大きいと指摘する。

「結局、私たちには皇室に対するイメージみたいなものがある。被災地訪問を繰り返され、ある種の滅私奉公とも言えるようなものを私たちは見てきました。とくに平成の最後のほうは、皇室に対するイメージが純化してしまったところもある。それが、最終的には令和の即位の時の国民の支持にもつながったわけで、そこに、ある意味『ちょっと違う人』が現れた」

たしかに、2017年、ご婚約内定のときには、国際基督教大(ICU)在学時の同級生で法律事務所勤務、さらには湘南の「海の王子」という肩書きも話題になった。思い返せば「ちょっと違う人」ではあった。

「小室圭さんのような方は、実社会には普通にいるんですよね。私も大学で若い世代と普段接していますが、多様な考えを持った人たちはいる。昔より個性が尊重されます。しかし、こと、皇室の方と結婚した人となると、そうではなく、『期待していた分、裏切られた』みたいな感情が生まれてしまうのでしょう。でも、繰り返しますが、これも私たちが皇室に対して抱いた勝手なイメージからくるもの。そのイメージが諸刃の剣となり、小室さんに対しては拒否反応を示す結果になったと思います」

11月30日は小室圭さんの「義理の父」である秋篠宮さまの57歳のお誕生日。誕生日には小室圭さんに関するコメントもあるのではないかと既に報じられている。また「小室圭さん」の話題を目にすることになるだろう。

(AERAdot.編集部・太田裕子)

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