バッテリー生産も中国の工場に頼り切り
関連データがいろんな形で手に入りますが、もっとも分かりやすく書いてあるのは、2022年1月12日の京郷新聞の記事です。記事によると、韓国の中国からの半導体関連輸入は、金額基準で半導体関連輸入全体の39.5%におよびます。
バッテリー分野では、なんと99.3%。これは、そもそも中国で完成させる工程になっており、完成品を韓国が輸入してくるからです。もし何かの理由で、中国がこれらの輸送を遮断すると、韓国の半導体・バッテリー生産プロセスは致命的なダメージを受けるわけです。
週刊韓国(韓国日報の週刊紙、ネット公開2022年5月30日)の記事からもう少しデータを引用しますと、韓国の半導体輸入額(2020年)570億3000万ドルのうち、中国が177億9139万ドル(31.2%)、台湾(20.4%)、日本(13.6%)の順でした。半導体輸出額も、954億6000万ドルのうち、中国が412億ドルで43.2%、続いて香港(18.3%)、ベトナム(9.6%)の順でした。特に、香港の場合は中国と合算してもいいと思われます。
相手国に完全に依存している「核心輸入品目」
他の分野も含め、韓国が中国に完全に依存しているもの、韓国側の報告書やメディアは「核心輸入品目」と言いますが、これはどれぐらいあるのでしょうか。どこからどこまでを核心とするか、データ集計方式をどうするのかで異なるとは思いますし、代替が効くのか、無形のもの(技術とか)をどうするか、などなどによって見方も変わるとは思います。
ですが、2022年5月時点、日本でいうと日経連にあたる韓国の「全国経済人連合会(全経連、チョンギョンリョン)」が公式に出したレポートなら、ある程度は現状を垣間見ることもできるでしょう。
中国依存が深すぎて「経済安保」を正面から語ることができない レポートは、韓国が、日本から、米国から、そして中国から輸入する「核心品目」はそれぞれ、どれぐらいあるのかを分析したものです。ネットメディア、ヘッドラインニュース(2022年5月30日)の記事がうまくまとめているので、引用してみます。米韓首脳会談の10日後、本当に良いタイミングで良いところを指摘する記事だと言えるでしょう。