そこに「主体性」はあるか
また、長時間労働をしている氷河期世代の中には、「上司の依頼は断ってはいけない」「自分がやらないと仕事が回らない」という強固なブレインロックを持っている人がよくいます。そうしたブレインロックを一気に外すのは難しいでしょうから、少しずつ外していくことをおすすめします。
上司から時間的に無理な仕事を振られた際は、「今、進めている案件があるため、ご指示通りの時間に仕上げるのは難しい状況です。進行中の案件を後回しにして、この新しい案件を優先させる、ということでよろしいでしょうか?」と交渉してみてください。これなら、「できません!」と断るよりだいぶハードルは下がるでしょう。
上司と仕事の優先順位を話し合ったり、交渉したりすることは、決してマイナスの行為ではありません。むしろ、主体性をもって仕事に取り組むことにつながります。
昨今は少なくなったと思いますが、優先順位を調整することもなく、「根性で仕上げろ」「休日出勤すればなんとかなるだろう」といった理不尽な要求をしてくる“パワハラ上司”であれば、配属転換を希望するか、転職を検討するのも一案です。
「自分じゃないと仕事は回らない」という思い込み
また、社内外のスタッフに振れるタスクはないか、常に念頭に入れておくことも忘れずに。
基本的に、人間は能力的にはさほど差はなく、同じ企業内に勤めているならほぼ同レベルでしょう。「自分じゃないとできない仕事」は存在しない、という考えをデフォルトにしてください。
あなただけが持つ特殊能力があるとしたら、おそらく一会社員には収まっていないでしょう。
「自分じゃないと仕事が回らなくなる」もまた、自分の首を絞める、よくあるブレインロックの1つです。