情報交換ではなく、「気持ち」をやり取りする
その解決法を、五百田さんはこう話す。
「若い世代は別ですが、今の40代以降の人のなかには、女性らしさや男性らしさを押しつけられて育った人も多い。その結果コミュニケーションでも、つい人と競争してしまい、人に議論をふっかけたり、マウントしようとする男性が少なくない印象です。他人との平和な会話に慣れていないので、まず人と雑談する場数を踏むのがおすすめ。当たり障りのないゆるふわな雑談トークでも数をこなせば、必ずや気の合う人が見つかります。そういう人に出会ったら、あとはじっくり友人としての仲を深めていくのがいいですね」
長引くコロナ禍で、他人とのリアルなコミュニケーションがない生活が常態化。「もう友達なんていなくても生きていけるもんね」と、両手の人さし指をツンツンしている人もいるかもしれない。でも、アドラー先生も、瀬戸内寂聴先生も、金八先生もみんな言っている。「人はひとりでは生きていけない」らしいのだ。
前出ヨッピーさんも、こう語る。
「やっぱり、人間ってひとりで生きてくようには設計されてないのかなぁ~」
ちなみに五百田さんによると、相手と仲良くなれる雑談の一番のコツは、「情報を交換することより、気持ちをやりとりする」こと。競争心を捨て、丸腰で人の懐に入っていくことが、「友達100人できるかな」と不安だった小学校入学時以来の、友達作りのポイントになりそうだ。おっさんたちの健闘を祈る。(福光恵)