事業領域内の成功要因をコピーしミニバージョンを作る
情報チャネル5.業界紙
一般的な新聞や経済メディアに掲載されている情報は、事業を検討するために十分なものではない場合が多く、検討の契機を与える程度に留まることがほとんどだ。
しかし業界紙の場合は読者を業界内部の人間に限定しているため、詳細な情報を入手することが出来る。
外部から情報収集を進めづらいマニアックなビジネスを検討する場合、業界紙は安価な情報代だと考えぜひ活用して欲しい。私は新しい業界への参入を検討する際、関係がありそうな業界紙や業界本をひとまず10冊程は購入して検討を行う場合が多い。
コピーすべきエクセレントカンパニーの抽出
営業利益が上がっている会社を何社か見つけられただろうか。儲かっている会社調査はあと一歩である。
例えば家電に知見を持つあなたが「家電をOEM製造してAmazonで売る」というD2Cスモールビジネスアイデアを考えたとしよう。次にするのは、家電D2Cという事業領域で儲かっている会社の調査である。
その中でアイリスオーヤマを見つけたとしよう。取扱商品はマスクや家電など、表面的には大量に存在するその他の会社と変わらない。しかし何故アイリスオーヤマは頭1つ抜けて儲かっているのだろうか。その差分を比較する。
調べていくと、アイリスオーヤマは問屋と統合した垂直統合型のビジネスモデルのため情報・コスト・スピードの面で優位であり、その競争力を活用した迅速に新商品を売るという戦略を取っていることが分かる。
なるほど垂直統合が生む競争力をアイリスオーヤマが教えてくれた。
あなたはアイリスオーヤマが敢えて捨てている小さな市場で、可能な限り垂直統合を図ってミニアイリスオーヤマを作り、他の弱小メーカーを撃破するという戦略を考える。
このように対象とする領域を探査し、儲かっている会社を抽出するわけだが、同じ領域内でも儲かっている会社と儲かっていない会社は存在し、そこには必ず成功要因がある。その成功要因こそがあなたにその事業領域内で競争力を与えてくれるものなのだ。
その成功要因は事業領域によって異なるが、特定領域で儲かっている会社が核としている戦略を見れば、その領域での儲け方が分かるのである。
事業領域内の成功要因をコピーしその会社のミニバージョンを作りなさい!
ここまで調査を進めるば、目指すべきエクセレントカンパニーをいくつか抽出出来ていることだろう。それらの会社に絞り込み、沿革、経営者インタビュー、商材の活用事例、営業資料などを全て見よう。それほど数が多いわけではないので巨大企業を除けば1企業数時間で調査を終えられるだろう。
エクセレントカンパニーを徹底的に調査しなさい!
探査領域内で儲かっている会社を発見し成功要因を抽出しなさい!