優先順位をはっきりさせるための効果的な質問の仕方

【カピバラ部長】「網羅的に課題を洗い出せたとして、お客様の中には『あれも大事』『これも大事』ということで、『全て満たす提案をください』と言われるケースがある。

高橋浩一『質問しだいで仕事がうまくいくって本当ですか? 無敗営業マンの「瞬間」問題解決法』(KADOKAWA)

もちろん全部を解決できたら理想的だが、予算やリソースには限度があるから、どこかで優先順位をつけなければいけないね」

【ノリコ】「これはいつも悩ましく思っています。優先順位をはっきりさせるため、どんな角度から聞いていったらいいですか?」

【カピバラ部長】「一番スタンダードなのは、『今あがった三つのキーワードの中で、最も大事なものはどれですか?』のような聞き方だね。お客様から『一番大事なのは〈組織の巻き込み〉です』のように、答えがスッと返ってくれば問題ない。

しかし、難しいのは『どれも大事です』や『自分には判断がつきません』のように、その場で明確な回答が得られないときだ。

そしたら、もう少し突っ込んで聞いてみよう。『もし、同じくらいの価格の提案が2つきたとしたら、次はどこを見て判断しますか?』と聞くのも一つのやり方だ。『価格が同じなら、次に納期の安定性を見て判断します』という答えが返ってきたら、お客様の判断軸を詳しくつかめるね。

あるいは、この三つの中で絶対に妥協できないものはありますか?

もしくは、AとBどちらを選びますか?

このように比較で聞くのもアリだ。必ず優先順位を明確にしてから、提案をぶつけるようにしたいね」

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