もし大事な取引先から「すべの条件を満たす提案がほしい」と無理難題を吹っかけられたら、どう答えればいいのだろうか。営業コンサルタントの高橋浩一さんの著書『質問しだいで仕事がうまくいくって本当ですか? 無敗営業マンの「瞬間」問題解決法』(KADOKAWA)より、「要件整理」に効果的なフレーズを紹介する――。(第2回)
要件整理は『具体化』『網羅感』『優先順位』で考える
とある営業チームにおける「上司と部下の会話」を、ストーリー形式で書いています。
登場人物:新人営業マンのマサルと中堅リーダーのノリコ、二人を導く敏腕マネジャーのカピバラ部長
【マサル】「先日お客様から、新規の集客が増える提案をしてくれと言われました。ですが、ターゲット顧客へのリーチ、リーズナブルに試せることや柔軟な設定ができることなど、相手にとって重要なのか……。ニーズや課題要素がいっぱい出てしまって、どう提案しまとめればいいのか、頭の中がこんがらがってしまいます」
【カピバラ部長】「ふむ、相手から情報が多く引き出せたというわけか。そんなときは『要件整理』だね。
要件整理とは、やりたいことや要望、課題、お悩み、判断基準についてお客様から出てくるキーワードをズレがないよう提案前に確認することだ。要件整理では『具体化』『網羅感』『優先順位』の3つのポイントを押さえていこう」