すい臓がんの発見率を劇的に向上させた「午後の紅茶 ミルクティー」
以前、在籍していた大阪の病院は、「暗黒の臓器」膵臓がんの早期発見の方法を模索していました。
膵臓の超音波検査の精度が上がれば、膵臓をしっかりと診ることができます。
しかし、ネックになるのが胃袋の存在です。画像処理をする際に胃の部分がハレーションを起こして画像が白く飛んでしまうのです。
そこで、ハレーションを防ぐために液体で胃を満たすことにしますが、さて、問題は「どんな液体で満たすか」ということ。
いろいろな飲み物を試したところ、行き着いたのが「午後の紅茶 ミルクティー」。
「午後の紅茶 ストレート」でもなく、「午後の紅茶 レモンティー」でもなく、「午後の紅茶 ミルクティー」。
ペットボトルを1本程度飲んでもらってから超音波検査をすると、膵臓がしっかりクリアに映るようになったというのです。
おそらく、カギを握るのは乳脂肪分なのでしょう。その比率が絶妙なのが「午後の紅茶 ミルクティー」だということです。
超音波検査は絶食でおこないますから、検査前にペットボトルを渡された患者さんは、おいしいおいしいとごくごく飲み干してくれるそうです。
検査の結果、従来ではとても不可能だった小さな膵臓がんを見つけることができるようになりました。さらに、外科医をはじめ精鋭揃いのチームが組まれ、難しい手術をどんどん成功させています。
膵臓がんの手術の5年生存率は一般的に30パーセントですが、そこでは現在50パーセントという驚異的な数字を上げています。