相手が2人のときは参同してくれる人に向けて話す
1対1のミーティングのとき
話しながら相手を真剣に観察し、どういう気分なのか、今何を考えているのか、何に引っかかっているのか、などを考え続けます。
事前の想定をベースに話しつつ、相手を観察し、反応によって対応を変えていきます。相手の反応によっては、準備していたシナリオをさらに柔軟に変えていかなければなりませんし、感情的な爆発をうまく鎮めていかなければならないこともあります。
ただ楽しくおしゃべりする、というのはだいぶ違いますが、少し慣れればできるようになります。
1対2のミーティングのとき(2人が同僚)
相手が増える分、若干複雑になりますが、実はそれほどむずかしくありません。
人の顔色と理解度、納得度などを見続けるという意味では、やるべきことが増えますが、2人のうちより賛同してくれる人に向けて話し、心をつかむようにします。
その上で、もう1人の合意を得るように働きかけていきます。
このとき、もう1人が明らかにつまらなそうにしていると危険です。まとまる話もまとまらなくなる可能性がありますので、人の関係や温度感を考えながら、決して放置しないようにします。
さらに注意すべきは、1人がその気になっているということが気にいらなくて、もう1人がそっぽを向いてしまう、ということが結構起きやすい、という点です。
人が合意してくれそうだからといってあまり喜びを表に出さず、抑制した姿勢でもう1人に納得してもらうことが大切です。
社長以外のナンバー2も取り込んでおく
1対2のミーティングのとき(2人が上司・部下)
2人が上司・部下の場合、通常は上司に話しかけ、合意すればほぼ問題ありません。ただ、上司が部下に任せようとしている場合もあり、そのときは上司にも注意を向けながら、部下に話し、合意します。
部下が合意したら、それを聞いていた上司に対して、若干の補足説明をしつつ、お礼の気持ちを伝えます。
1対多のミーティングのとき
相手先の会議に参加して提案する場合は、1人で会議全体を動かしていく必要があります。大人数の会議では、1人ひとりが何を考えてどういう発言をしようとしているかの詳細な状況の把握はむずかしくなります。
その代わり、テーブルでの座っている位置、年齢、他の人への接し方などから誰が一番えらいのか、誰が本当に影響力があるのかを早めに見定めます。
社長は比較的わかりやすいですが、その会議で「社長以外で、誰が本当に影響力があるのか」はよく注意しないとわかりません。
社長が全部決めるなら簡単ですが、ご意見番の経営企画室長が全部取り仕切って意見をまとめるケース、古株の営業本部長が合意しないと進まないケース、皆に意見を言わせて社長が間をとろうとするケースなどがあります。
状況を正確に把握し、その場でもたもたしないために、私は事前に聞けるときは必ず聞くようにしています。相手先の経営会議への突然の出席はあまりなく、事務局や担当者などと事前に話すことが普通なので、そのときに確認できます。
基本的には、その場でポジションが一番上の人に話しかけ、質問されたら答えつつ、本当に影響力がある人を見定めて、合意できるようにしていきます。
ただし、社長であっても、自分だけが納得して部下が不満に思うかもしれないとか、取り残されるとかを気にするので、出席したナンバー2の人にもしっかり話しかけて取り込んでおきます。
この2人の同意を得られれば、ほぼ大丈夫です。