見た目がキレイな資料を作って思考停止していないか

はじめからPCで書いてしまうと、図形ツールを使っての作業はやや面倒で逆に時間がかかったことでしょう。パワーポイントであれば、「挿入」メニューをクリック→「図形」メニューをクリック→「図形の種類」を選択してクリック→ドラッグによって描くという作業が発生します。

しかし、手書きであればいきなり書き始めることが可能です。また、PCの場合、操作しているうちにキレイに書くことが目的化してしまって思考が停滞します。キレイに図や文章ができると、脳内が完成したという錯覚に陥り、思考が止まってしまいます。

「スピーディーに情報の整理ができ、思考も深めやすい」というノートを使うことの効用は、冒頭に挙げた成果をあげる社員の会議での様子も、私の商談や執筆でも同じことなのです。

数千冊以上のノートを残した天才型の偉人たち

ここまでノートをとる意義やメリットについてお話ししてきました。「理屈はわかるけど本当に成果は出るの?」と思っている方もいるかもしれません。

私自身、ノートを使いこなしていない時代は、ノートの効用に半信半疑でした。

そこで、ここではノートをとることがどのように偉大な成果を生み出してきたのか、先人に学びたいと思います。偉人はノートをどのように使用したかで、「①発想系」「②目標達成系」「③癒し系」の3タイプに大きく分けました。

ノートを活かした「①発想系」の先人たちといえば、レオナルドダヴィンチ、エジソン、アインシュタインなど天才型の方々です。

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彼らに共通することは、メモ魔だったということです。数十年間とノートをとる日々を重ね、生涯のうちに数千冊以上のノートを残されました。また、出かけるとき、寝る前、セイリングをしているときにでさえ、ノートやメモを肌身離さず持ち歩いたと言います。

ノートに書かれた内容は仕事につながるひらめきだけでなく、お金のことやジョークのネタまで多岐にわたったようです。

自ら手書きで書いたノートの情報は一見雑多なように見えて、実は頭の中で熟成されたからこそ、世界を前進させる発想につながっていったのでしょう。

偉業を成し遂げた天才たちも、ただ才能があったというのではなく、発想源を尋常ではないほどノートに書きとめていくといった執念のような努力によって、支えられていたのです。