【仕組み化】タスクを具体化できているか

●野口さんからのアドバイス

目標を達成するために必要なのは、やるべきことをやったうえで結果を検証する仕組みをつくり、それをサイクルとして回し続けることです。トヨタ自動車は「作業→カイゼン→作業→カイゼン」という仕組みを現場に定着させていますが、個人もこれを見習うべきです。テニスを上達させたいなら「練習→試合→練習→試合」と愚直に繰り返すしかありません。

愚直に繰り返すというと精神論に聞こえるかもしれませんが、習慣をマネジメントするポイントさえつかめば、誰でも正しい努力を継続させることができます。

習慣化するための条件として欠かせないのは、手段そのものを好きになることです。シアトルの鮮魚市場を描いたビジネス書『フィッシュ!』に、「仕事は選べないが、仕事のやり方は選べる」という一節があります。上司から単純作業を命じられたとき、つまらないと思いながら作業すると、苦痛が増すだけです。しかし作業の進め方を自分で工夫すれば、単純作業が興味深い仕事へと変わる。

習慣化するには、プロセスを「見える化」することも重要です。私の母校である小田原高校の通学路には「百段坂」という長い階段がありました。のぼり切るのは一苦労でしたが、いま自分が何段目にいるのかをだいたい把握できるので、途中で引き返そうとは思いませんでした。逆にいうと、人が途中で挫けてしまうのはプロセスや現状が見えず果てしのない道のりに思えてしまうからです。

百段坂と同じように、仕事のプロセスを見える化したら、全体を数段ごとに区切り、クリアするたびに小さな喜びを見出しましょう。

小さな前進すらできず後退してしまったときはどうするか。私なら失敗を隠します。たとえばダイエットをしているのに今日は体重が増えていると感じたら、体重計に乗りません。後退したことを人に言うのも避けたほうがいいでしょう。他人の失敗は、負のオーラを持った人の大好物です。寄ってたかって「それ見たことか」とネガティブな発想を刷り込もうとします。

負のオーラを発する人とは付き合わないことが一番ですが、相手を選べないケースもあります。そのときは運命と思って受け止めるしかありません。ただ、つられて自分もネガティブな言葉を発しないようにしたいものです。表面的に合わせているだけのつもりでも、ネガティブな言葉は自分の心に残るものだからです。