相手の承認欲求を満たしつつ逃げる

意見を押しつけられる側の人は、本当に大変です。しかし、自分の考えを押しつけてくる人の考えを、変えることは非常に難しいですし、ものすごいエネルギーを取られてしまいます。変えようとするのは時間のムダと言っていいでしょう。ですから、変えようとするのではなく、「どう逃げるか」を考えた方がよいでしょう。

ただ、完全に逃げて、これまでつくってきた相手との関係をすべて終わりにしてしまうのはもったいない。ワクチンに対する意見を押しつけてくる以外は、いい人なのかもしれませんし、職場の上司や同僚など、関係を断つことができない相手という場合もあるでしょう。

相手の承認欲求を軽く満たしつつ、徐々に逃げるのが、有効なやり方だと思います。

まずは「○○さん、すごいですね」「ずいぶん勉強していますね」などと言って、相手の承認欲求を軽く満たしたうえで、逃げる準備にとりかかりましょう。

他人のせいにしてしまう

そこでおすすめなのが、逃げる理由に、他人を使うことです。たとえばワクチンに反対する人に対しては、「夫が接種しろとしつこく言うので、仕方なく打つことになった」とか「ワクチンを打たないと親が帰省させないと言うので、しょうがなくて」など。接種を強要する人に対しては、「友だちが接種したら、副反応でとても苦しそうだったから、今はちょっと様子を見ている」などです。

この程度なら、多少のウソが入っていてもかまわないと思います。コミュニケーションを円滑に行うためには許される範囲でしょう。人間関係を円滑にするためだと割り切って、相手の承認欲求を満たしつつ、うまく逃げるのがベストではないでしょうか。

写真=iStock.com/AMR Image
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