列車ダイヤ再現という鉄道ファンの遊び方

さらにマニアックな遊び方として、列車のすれ違いや追い越しの推理もある。新幹線こだまで、隣の駅までの所要時間が他のこだまより長く見えるときがある。これは発車時刻のみ表示しているからで、実際の所要時間は変わらず、停車時間が長い。この駅でのぞみに追い越される。単線のローカル線も同様で、上りと下りの停車時間が重なっていれば、その駅で行き違いが行われる。

こうした列車の動きは、時刻表をめくるだけではなく、図示するとわかりやすい。タテ軸を時刻、ヨコ軸を駅としてナナメの線で列車を表すと、すれ違いも、追い越しもひと目でわかる。

もともと列車の運行計画はこのようなダイヤグラムで描かれており、それを数字に翻訳して時刻表ができている。それを逆に再現するわけだ。こういう遊びをするためのツールがフリーウェアとして公開されている。

写真提供=杉山淳一
JR山口線の時刻表データを打ち込み、列車ダイヤですれ違いや追い越しを確認する(列車ダイヤ描画ソフト「OuDia」にて作成)

ステイホーム期間は時刻表の謎と向き合い、列車の乗り継ぎルートをたどって空想旅行を楽しんだ。しかし、時刻表と向き合うと乗りに行きたくなってしまう。月刊時刻表の巻頭におトクなフリーきっぷの紹介ページもある。これも乗り換え検索では出てこない。

アフターコロナの楽しみは、時刻表の謎を確かめに行く旅だ。

関連記事
名車「クラウン」があっという間に売れなくなった本当の理由
「本当の金持ちは湾岸タワマンに住まない」東京・港区で平均年収が最も高い"ある地域"
「人口の98%がタワマン住まい」東京23区で平均年収最低の足立区に存在する"特殊な地域"
「コロナは言い訳」西武のプリンスホテル売却は"やめられない悪癖"だ
「シウマイがかわいそうだ」崎陽軒が全国のスーパーより横浜で売ることを決めた"ある理由"