“コロナ治療”の世界トレンド
実はこの日本中で観察されている傾向は、世界でも同様です。
陽性者数が日本よりはるかに多い1日5万人ほどの時でも、死亡者数は数十人ぐらいに抑えられています。英国はその時点でフルオープンに転じました。英国民は自由を満喫する一方でデルタ株が急拡大しましたが、規制の全面解除後に死亡者数だけでなく国内の新規感染者数の減少に転じました。「歓迎すべき驚きの逆転現象」と報じられました(注10)。
スペインなども同様です。ワクチン不足のインドですら死亡者数が減少し始めています。世界中でこのウイルスの陽性者数は被害とはリンク切れしたのです。被害のほとんど無い子供たちへの広がりもおそれる必要のないことも世界共通です。
陽性者数に意味がないことを人々が気づいてきたため、当然増える自宅治療をメディアは「自宅療養者数増大」と呼び始めました。少数の具合悪い方のモニタリングは必要ですが、インフル流行期の自宅療養者の増大と何らかわりません。
保健所破綻が招いた治療ネグレクト
大木先生は「過去1年の東京のPCR陽性数と死者数を比較すると一目瞭然。燃え盛る(東京)都では現在死者数ほぼゼロ/日に。何の為の自粛/緊事宣言か目的を見失わないでほしい」と若年者中心の陽性者数増加は意味を持たないと看破されています(7月30日twitter)。
また、「新コロナ対策の要諦は、死者数を減らす事。そのためにはICUを確保、使用率をモニターし余裕があればPCR陽性数はほぼ無意味」と提言しています。(注11)。