プレゼンを成功させる「必勝方程式」を知ろう

では、そのパターンとは何かをお話ししていきましょう。

実は、未来をつくるプレゼンには、ひとつの「型」、いわば「必勝方程式」があり、僕のプレゼンはすべてこの方程式にのっとっています。

課題→未来→実現案

これが僕の、プレゼン「必勝方程式」です。

まず、課題(タスク)の整理からスタートし、次にゴールとしての未来(ビジョン)を描き、最後に、その未来を実現するための実現案(コンセプト+プラン)を提案する。この流れこそが、僕が多くの経験で生み出した「必勝方程式」であり、僕の必勝パターンなのです。

3つのシンプルなテーマしかないので、提案の内容は至ってシンプルです。実際のプレゼンでも、この方程式にのっとり、「あなたの会社は、いまこうですが、将来はこうなりましょう。この方法なら実現できます」と伝えるだけ。

この骨格がハッキリしているとプレゼンの論旨もはっきりするので、聞いている人も理解しやすくなります。

いまこうですが(課題)→こうなりましょう(未来)→この方法で(実現案)

「え、それだけ?」と言われそうですが……、そうです。実際に僕はこの方程式でプレゼンしていますし、これに沿って提案すれば、プレゼンは共感されやすくなります。

また、この方程式に沿って考えるようにすれば、これまで一回一回、頭を悩ませていたプレゼンのカタチを考える必要がなくなり、中身も飛躍的に考えやすくなります。これも重要なポイント。つまり、提案するときと、考えるときの両方で、この「必勝方程式」は使えるのです。

まずは「プレゼンは難しい」という固定概念を捨て、この必勝方程式を実践するようにしてください。それだけで、プレゼンは成功します。

【図表2】プレゼン必勝方程式(出所=『プレゼン思考』)

この必勝方程式を図で表すと、図表2のようになります。これを見れば、プレゼンに必要な「骨格」と「言うべきこと」がわかりやすくなるうえに、これに沿って提案するだけで、人々の納得が得やすくなります。

ちなみに、あなたの普段の暮らしの中でも、「提案されて納得する」ことはあると思いますが、実はそのほとんどが、この「課題→未来→実現案」というロジックで成り立っています。

回り道に見えても、未来を提示することで共感を得る

たとえば病院でも

「あなたは胃にガンがあります」
「えっ、先生なんとかしてください」
「大丈夫です。一カ月後は元気にお子さんと遊べますよ」
「どうすればいいんですか?」
「この方法で摘出すればいいのです」
「じゃあお願いします」

という会話をするはずです。

いま体はどうなっていて、将来的にちゃんと治るのか? どのぐらい元気になれるのか?

課題がわかり、未来のビジョンを明確にしてから、治療法を伝えられるほうが、安心して身を任せられます。

これとは反対に、現状も伝えず、治るかどうかも言わないで、手術しましょうという医者がいたら、きっと不安になるはず。体のどこが悪いのかもわからないのに「胃を摘出します」と言う医者からは逃げたくなるでしょう。

しかし意外なことにビジネスの場では、このようにいきなり「胃を摘出します」のような提案がよくあります。プレゼンでアイデアやプランだけを押し込もうとする人たちがそれです。

「御社がうまくいくにはこのアイデアしかありません!」とか「この商品にはこういうキャンペーンが最適です!」というようなことだけを話し続けても、相手はピンと来ないどころか、「こちらの事情、ほんとにわかってる?」と不安にもなるでしょう。

だから、「御社の状況はこうです」「将来的にはこうなりましょう」と伝え、そこに共感を得ることが大切なのです。ちょっと回り道に見えても、未来を提示することで、プレゼンを聞く目的が明確になり、提案するプランも共感されやすくなるので、決定までのスピードは逆に上がります。