お金持ちになるために「数学」を学ぶ

最後にご紹介したいのが、第8位の『億万長者だけが知っている教養としての数学』。

ヒュー・バーカー『億万長者だけが知っている教養としての数学』(ダイヤモンド社)

経済的に豊かになりたい――そう考えたとき、あなたはどんなアプローチをするでしょうか。資格を取得する人もいれば、自分を高く評価してくれる企業に転職したり、もっているスキルを生かして複業を始めたりする人もいるはずです。

これに対して著者は、「数学的思考力を磨く」というアプローチを提案します。一見遠回りに思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。数学的思考力は、今後あなたを取り巻く環境が変化したとしても、一生使えるスキルなのです。

例えば本書では、カジノが儲かる理由が数学的観点から解説されます。カジノが儲かるのは、結果の集合から巨大な標本をとると“もっともらしい”平均値に近くなるという「大数たいすうの法則」によるそう。1台のルーレット盤を1時間しか回さなければ大損する可能性がある一方で、50台を1カ月間ずっと回しっぱなしにすれば、ハウス・エッジ(カジノ側の利益の割合)の予測値に近くなるだろうと書かれています。

これ以外にも、「フェイスブックのアルゴリズム」や「新人営業担当者を優秀だと評価してしまいがちな理由」など、身近な例を出して解説されており、数学が苦手な方でも楽しく読める本書。数学的思考力を磨くために、手に取ってみてはいかがでしょうか。

今月も、腸活から勉強法、そしてDXまで、幅広いジャンルの本がランクイン。ほかにも、先月第1位だった『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』(藤本梨恵子著、明日香出版社)が第14位と、依然として多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。

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