毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、6月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する――。
第1位:『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』(藤本梨恵子著、明日香出版社)
第2位:『考えることこそ教養である』(竹中平蔵著、クロスメディア・パブリッシング)
第3位:『1 on 1ミーティング』(本間浩輔/吉澤幸太著、ダイヤモンド社)
第4位:『GAFA部長が教える自分の強みを引き出す4分割ノート術』(寺澤伸洋著、世界文化社)
第5位:『仕事と人生』(西川善文著、講談社)
第6位:『学び方の学び方』(バーバラ・オークレー/オラフ・シーヴェ著、宮本喜一訳、アチーブメント出版)
第7位:『タイムマネジメント大全』(池田貴将著、大和書房)
第8位:『「自己肯定感低めの人」のための本』(山根洋士著、アスコム)
第9位:『読書大全』(堀内勉著、日経BP)
第10位:『絶対忘れない勉強法』(堀田秀吾著、アスコム)
第11位:『本物の気づかい』(井上裕之著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第12位:『いまこそ知りたいDX戦略』(石角友愛著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第13位:『超影響力』(メンタリストDaiGo著、祥伝社)
第14位:『転職2.0』(村上臣著、SBクリエイティブ)
第15位:『「いそがない人」が、いい人生を送る』(斎藤茂太著、三笠書房)
第16位:『〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術』(三谷宏治著、三笠書房)
第17位:『THE HUNGRY SPIRIT これからの生き方と働き方』(チャールズ・ハンディ著、大嶋祥誉監訳、花塚恵訳、かんき出版)
第18位:『爆速成長マネジメント』(イラッド・ギル著、浅枝大志/大熊希美訳、日経BP)
第19位:『リーダーの「挫折力」』 (冨山和彦著、PHP研究所)
第20位:『「顧客消滅」時代のマーケティング』(小阪裕司著、PHP研究所)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2021年6月の閲覧数ランキング

「なぜか好かれる人」のコミュニケーション術

今月の第1位は、『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』でした。

藤本梨恵子『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』(明日香出版社)
藤本梨恵子『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』(明日香出版社)

本書は、心理学やカウンセリングを学び、キャリアカウンセラーとして講演も行う著者が、良好な人間関係を築くためのポイントを解説する一冊です。

「話し方・人づき合い」の章では、「相手の気分がよくなる質問をすること」の重要性が紹介されます。人は、ネガティブな質問をされればネガティブな気分に、ポジティブな質問をされればポジティブな気分になるもの。例えば、「なぜミスが起きたのか?」という原因追及の質問は、人間関係においてはいい結果を生みません。建設的な結果が得たいなら、それよりも「どうすればミスがなくなるのか?」という解決型の質問をするべきなのです。

怒りが収まらない相手に対峙するときのテクニック「ペース&リード」も、多くの方が知りたかったものでしょう。これは、まず相手にペースを合わせ、それから自分のペースにリードするというもの。

例えば、新型コロナウイルスの影響でマスクが品薄になり、ドラッグストアで「どうしてマスクが品切れなんだ!」と怒る人がいたとしましょう。ここで店員が「すみません。入荷していなくて……」と申し訳なさそうに謝っても、相手の怒りは収まりません。ならば相手の勢いに合わせてペーシングし、「本当に、どこに行ったんですかね、マスク! 困りますよね!」と勢いよく返答してみるのです。すると、相手は「そうだよな」とおとなしくなるでしょう。

こうしたテクニックは、オンラインのコミュニケーションでも使えます。「好かれる人」になり、ビジネスやプライベートでのコミュニケーションを円滑にしたいなら、読んで損はない一冊です。