政治家の世襲率が中国や韓国よりも高い日本は封建国家のようだ

ただ、日本の政治家を選んでいるのは、私たち日本人です。

私は、日本は民主主義国家ではなく、いまだに封建国家だと思っています。なぜなら、それぞれの地元のお殿様に票を入れるからです。お殿様は世襲で決まりますが、日本の国会議員をはじめとする政治家にも2世議員、3世議員が、これでもかというほど多くいます。

自由選挙で立候補者の誰に投票してもいいのに、世襲のお殿様に投票する人が多い。その結果、政治家の世襲率が中国や韓国よりも高くなっていますし、先進国の中ではトップということになっています。

無定見なワクチン接種政策のトップを任されている河野太郎氏も3世議員です。

投票する国民も、お殿様が「バカ殿」であることが多いことには気づいていますが、それでもそのバカ殿に政治を任せています。

平時なら許されても、有事に「バカ殿」に政治家をさせてはいけない

さらに言うと、日本の税金は年貢だと思っています。他国であれば、税金を払ったら、払っただけのサービスを受けようとします。税金が高いなら、それに見合った教育や福祉を求めます。だから税金の高い北欧の国などでは、教育や福祉が無料です。

他方、日本では税金を毎年払っていた人がうつ病になって収入が途絶え、生活保護を受けようとしたらバッシングされます。

国や地方に税金を払ったら、国や地方のサービスを受けるのは当然の権利です。ところが、日本は税金が年貢のため、生活保護はお上からの施しになります。

つまり、日本では、税金は年貢で、福祉は施し。そして、施しを受ける人は恥ずかしいという文化なのです。封建国家そのものではないでしょうか。

昔は「バカ殿」にも優秀な家老がいました。しかし今は、優秀な家老だった役人が「バカ殿」のことを忖度して、「バカ殿」のやりたい放題になっています。そうなったのは、内閣人事局によって官僚の人事権を「バカ殿」が握ったからです。

和田秀樹『コロナの副作用!』(ビジネス社)

「バカ殿」を政治家にするのならば、もう少し官僚を大事にしなければならないのに、国民も、マスコミも官僚バッシングを行います。

「バカ殿」が言うことに官僚が唯々諾々と従わないといけない制度に対して、誰も文句を言わず、野放しにしているのは、どうかしているとしか思えません。

「バカ殿」が政治家をやっていても、何事もない平時であれば許されるのかもしれませんが、困るのは非常時です。

今回の新型コロナのような非常時の危機対応には、これまで見てきたように、目的と手段の明確化、計画性や戦略、スピード、専門家の言うことをうのみにしない俯瞰的総合的な判断力、近未来の予測能力、長期的な展望など、様々な能力が問われますが、悲しいかな、「バカ殿」にはこれらの1つたりとも備わってはいないのです。